人事・労務管理

人生100年時代の雇用管理

近年「人生100年時代」というフレーズをたびたび耳にしていませんか?
この人生100年時代を見据えた様々な政策が打ち出されています。その中の一つである「高齢者雇用の促進」における現状の調査結果が厚生労働省から公表されました。まずはその前提となる法律を確認します。

「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(高年齢者雇用安定法)に基づき企業が行う措置とは

少子高齢化が急速に進展し人口が減少する中で、経済社会の活力を維持するため、働く意欲がある高年齢者がその能力を十分に発揮できるよう、高年齢者が活躍できる環境の整備を目的として、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(高年齢者雇用安定法)の一部が改正され、令和3年4月1日から施行されています。この法律では、65歳までの雇用の確保を目的として、「定年制の廃止」や「定年の引上げ」、「継続雇用制度の導入」のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を講じるよう、企業に義務付けています。
加えて、②70歳までの就業機会の確保を目的として、「定年制の廃止」や「定年の引上げ」、「継続雇用制度の導入」という雇用による措置や、「業務委託契約を締結する制度の導入」、「社会貢献事業に従事できる制度の導入」という雇用以外の措置のいずれかの措置(高年齢者就業確保措置)を講じるように努めることを企業に義務付けています。

70歳以上まで働ける制度のある企業は41.6%

令和5年「高年齢者雇用状況等報告」(6月1日現在)の集計結果が厚生労働省から公表され以下の通りとなっています。
※[ ]は対前年差,中小企業(21~300人規模),大企業 (301人以上規模)

1.65歳までの高年齢者雇用確保措置の実施状況

65歳までの高年齢者雇用確保措置を実施済みの企業は99.9%[変動なし]
・高年齢者雇用確保措置の措置内容別の内訳は、
「継続雇用制度の導入」により実施している企業が69.2%[▲1.4ポイント]
「定年の引上げ」により実施している企業は26.9%[+1.4ポイント]

2.(1) 70歳までの高年齢者就業確保措置の実施状況

70歳までの高年齢者就業確保措置を実施済みの企業は29.7%[+1.8ポイント]
・中小企業30.3%[+1.8ポイント]、大企業22.8%[+2.4ポイント]

(2) 企業における定年制の状況

65歳以上定年企業(定年制の廃止企業を含む)は30.8%[+1.4ポイント]

(3) 66歳以上まで働ける制度のある企業の状況

➊ 66歳以上まで働ける制度のある企業の状況43.3%[+2.6ポイント]

① 定年制の廃止  3.9%
② 66歳以上定年 3.4%
③ 希望者全員66歳以上の継続雇用 11.2%
④ 基準該当者66歳以上まで継続雇用 12.9%
⑤ その他66歳以上まで働ける制度11.9%

❷ 70歳以上まで働ける制度のある企業の状況41.6%[+2.5ポイント]

① 定年制の廃止  3.9%
② 70歳以上定年 2.3%
③ 希望者全員70歳以上の継続雇用 10.9%
④ 基準該当者70歳以上まで継続雇用 12.6%
⑤ その他66歳以上まで働ける制度11.9%

まとめ

深刻な人手不足による高齢者雇用の重要性が増すなか、対応が進んでいますが、定年の引上げと併せて処遇をどのようにしていくのかなど、様々な検討が必要になっていきます。賃金制度や雇用管理に対しては、労務管理に精通しているみらいく社会保険労務士法人にご相談ください。

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