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作成日:2025/04/14
改めて考えたい企業のコンプライアンス


昨今、報道されているフジテレビの問題により、企業のコンプライアンス(法令遵守)の重要性に注目が集まっています。コンプライアンスの問題は、大企業のみならず中小企業にとっても重要です。この機会に改めて考えてみましょう。

目次
 1. コンプライアンスとは
 2. フジテレビの事例 
 3. TBSラジオの事例
 4. うちの会社は大丈夫?〜ハラスメントのリスク〜
 5. ハラスメント相談窓口の設置
 6. おわりに

コンプライアンスとは

企業における「コンプライアンス」とは、法令遵守に加え、社会的なルールや企業倫理を守ること、社会的責任を果たすこと等、比較的、幅広い意味で使われています。
コンプライアンス違反とは、企業が法令や社会規範に反する行為を行うことです。例えば、法律違反(贈収賄、インサイダー取引等)、社内規定違反(セクハラ・パワハラ等のハラスメント、情報漏洩、不正経理等)、社会的規範違反(環境汚染、人権侵害、虚偽広告)などが挙げられます。
コンプライアンス違反により、企業の信頼が低下すると、最悪の場合は経営破綻にまで発展することもあります。
 
 
 
フジテレビの事例

昨年12月頃から、2023年にフジテレビの番組に出演していた男性タレント(当時)とフジテレビの女性アナウンサー(当時)との間で生じた事案が、ニュース等で報道されるようになりました。これを受けて、フジテレビ側は、事実関係の調査・検証、調査結果を踏まえた原因分析及び再発防止に向けた提言を目的とした「第三者委員会」を設置して調査を行い、本年3月31日、同委員会による調査報告書が公表されました。この中で、フジテレビの対応について、主に以下の点で問題が指摘されています。
 
◇社内での情報共有の不備 
本事案は、フジテレビの番組出演者であり、取引先にあたる男性タレント(当時)によって、自社の従業員が重大な人権侵害に遭ったもので、本来は、会社のコンプライアンス問題として対処されるべきでした。しかし、会社上層部は、事案について報告を受けていたにも関わらず、コンプライアンス推進室に共有していなかったことが問題視されています。その他にも、社内での情報共有の不足が指摘されています。
 
◇被害を受けた方への対応の不備
重篤な心身状況で入院した女性アナウンサー(当時)に対する、会社側の連絡窓口が、メンタルケアの専門家ではない女性管理職1名に任されたことで、当該管理職に大きな精神的負担が生じました。この会社側の対応は、不適切であったと指摘されています。また、入院中の女性に対して、男性タレントや他の男性従業員から不適切な連絡が行われたことが、二次加害に当たると指摘されています。
 
◇人権意識の低さ
本件は、業務の延長線上で発生した重大な人権侵害ですが、会社上層部の複数名が「男女間のプライベートな問題」と捉える発言をしており、本件を、取引先から自社の従業員に対してのハラスメント問題だという共通認識を持つことができなかったことが指摘されています。
 
◇会社の体質
同社内では、本件以外にも、他の男性タレントや、社内の人物からの重大なハラスメント事案が複数あったことが判明しています。全社的にハラスメントが蔓延しており、誤った認識により、適切な対処が行われなかった結果、さらに被害が生じるという負の連鎖が繰り返されたことが指摘されています。
 
TBSラジオの事例

また今年1月には、TBSラジオの番組でパーソナリティーを務めていた男性タレントが「人権方針に背く重大なコンプライアンス違反」を理由に、番組を降板しました。
詳細は、関係者のプライバシー保護を理由に明かされていませんが、一連のフジテレビ問題の過熱化の影響を受けて、炎上リスク回避のため急遽決定された処分との見方もあります。
 
うちの会社は大丈夫?〜ハラスメントのリスク〜

上記の問題は、いずれも大企業のもので、中小企業とは企業規模が異なります。
しかしながら、ハラスメント問題はどの会社でも起こり得るものです。中小企業でも決して他人事ではありません。以下のような視点で、今一度、自社の職場環境をチェックしてみてはいかがでしょうか。
 
 
 
 セクハラ 
職場のセクシュアルハラスメントとは、職場において行われる労働者の意に反する「性的な言動」により、労働者が労働条件について不利益を受けたり、就業環境が害されることをいいます。
「悪気がなかった」つもりの軽口や、いわゆる「下ネタ」が、セクハラと受け取られる場合があります。以下のような言動には特に注意しましょう。 
           容姿や服装、年齢、性自認をからかう
          ✖ 自らの性体験を話す
           過剰なノリを強要する
           酒席で女性を隣に座らせる
           体を触る
          異性の前で着替えをする
 
 
 パワハラ
職場のパワーハラスメントとは、職場において行われる@優越的な関係を背景とした言動であって、A業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、B労働者の就業環境が害されるものであり、@からBまでの3つの要素を全て満たすものをいいます。以下のような言動には特に注意しましょう。 
 
           無理難題を命令する
           身体的暴力
           仲間外れ
           仕事から外す
           嫌味を頻繁にいう
           プライバシーに過度に干渉する
           人格攻撃


 
 
うちの会社は大丈夫?〜ハラスメントのリスク〜

ハラスメントの相談窓口の設置は、すべての企業に義務付けられています。
厚生労働省のポータルサイト「あかるい職場応援団」の「Q&A」のコーナーでは、企業の人事労務担当者の方向けに、相談窓口の担当者の選任方法や、相談対応の流れ、事例紹介等が掲載されています。
 
おわりに

コンプライアンスは企業の経営に関わる重要な問題です。コンプライアンス問題への対応を先延ばしにする、問題を隠そうとするなどの行為を行うと、後から発覚した際に様々な批判を浴び、企業イメージが低下するリスクがあります。
日頃から、法令を遵守して業務を行い、社内でのハラスメントを防止するとともに、発生した際に速やかに対応できるよう、相談窓口の設置や従業員教育を行うことが重要です。
コンプライアンスや職場のハラスメント問題でお悩みの事業主様は、「みらいく」にご相談下さい。
 


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