目次 1. はじめに 2. 11月30日は年金の日 3. SNSや動画による啓発活動 4. ねんきんネット 5. 老後は年金のみで生活できる? 6. おわりに |
厚生労働省と日本年金機構では、11月を「ねんきん月間」として、国民に公的年金制度を身近に感じていただき、公的年金制度に対する理解を深めていただくことを目的に、年金制度の普及・啓発活動を行っています。この機会に年金と老後の生活について考えてみましょう。
厚生労働省と日本年金機構では、平成26年から毎年11月30日(いいみらい)を「年金の日」としており、賛同団体等と協働して「ねんきんネット」等を利用した年金記録や年金受給見込額の確認等を呼びかけています。
今年(令和6年)の11月30日は土曜日ですが、この日は全国の年金事務所、および一部の「街角の年金相談センター」を開所し、週末相談が実施される予定です。また、電話相談も実施される予定です。
全国の年金事務所における取組は、日本年金機構ホームページに掲載されています。
詳細については、該当の年金事務所までお問い合わせください。
日本年金機構の公式X(旧Twitter)では「知っておきたい年金のはなし」と題して、公的年金制度や手続きの案内が投稿されています。直近では、健康保険・厚生年金保険における子育て支援のための制度や、外国人の方向けの年金案内、免除や納付猶予、学生納付特例の制度などについて紹介されており、8万人以上の方にフォローされています(令和6年11月25日現在)。
また、「公的年金制度は複雑で難しい」という印象をお持ちの向けに、年金についてわかりやすく学べる動画が、日本年金機構ホームページで公開されています。
例えば、「国民年金ってホントに必要なの!講座」では、公的年金制度を「桃太郎」に例えながら、年金の仕組みや役割を、幅広い世代の方にご覧いただけるアニメーション動画で解説しています。
「ねんきんネット」を知っていますか?「ねんきんネット」とは、年金記録の確認や将来の年金額の試算、電子版「ねんきん定期便」の閲覧や受給に関する各種通知書の確認、持ち主不明の年金記録の検索等の機能を利用できるサービスです。マイナポータルとの連携、またはユーザIDの取得によって、簡単に利用登録ができ、利用者数は昨年10月に1,000万人に到達しています。24時間いつでも、スマートフォンやパソコンから利用可能です。
【例えばこんなとき】
「ねんきんネット」ではご自身の年金の加入履歴の一覧、納付状況などの確認ができます。国民年金保険料を納付していない期間や、厚生年金保険の標準報酬月額に大幅な変更があるなど、特に確認を必要とする年金記録がある月は、アイコンなどでわかりやすく表示されます。
また、将来の年金見込み額の試算もでき、受給開始年齢による年金額の変動も確認できるので、今後の働き方(いつまで、どのような勤務形態で働くか)を検討するのにも役立つことでしょう。
公的年金には、生涯受給可能という大きなメリットがある一方、ゆとりある老後を送るには、年金収入のみでは不十分な場合も多いです。「年金のみで生活できるか」は、その方の希望するライフスタイルや年金受給額等によりますので、一概には言えませんが、「2023年(令和5年)国民生活基礎調査」によると、公的年金・恩給を受給している高齢者世帯の中で、「公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%の世帯」すなわち、年金のみで生活できている高齢者世帯は、41.7%にとどまるようです。
早いうちから、定年後も働けるスキルを身に着けておくという選択肢も考えられるでしょう。ご自身の年金記録の確認は、現実に即した老後の計画、高齢期の生活設計を考える良い機会になるのではないでしょうか。
11月は「ねんきん月間」、そして11月30日は「年金の日」ということで、今回は年金に関する記事でした。普段は「年金」を意識することは少ないかもしれませんが、この機会に「ねんきんネット」を活用して、年金記録の確認や将来の年金額試算を行い、老後の生活について考えてみるのもよいかもしれませんね。