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作成日:2024/04/24
2024年3月改定:健康保険料率・介護保険料率の改定について

 


全国健康保険協会(以下「協会けんぽ」)の健康保険料率・介護保険料率は、都道府県ごとの医療費水準をもとに毎年3 月に改定されます。先日、令和6年3月分(4月納付)からの改定保険料率が発表されました。今回は、改定保険料率の変更内容その他について解説します。

 

◆都道府県単位保険料率

令和6年度は、関東圏については概ね保険料率が下がる結果となりましたが、逆に関西・中部・北陸などの地域では上がりました。静岡県の保険料率は「9.85%」となり、前年度の9.75%から少し上がりました。なお、全国平均は10.00%でした。

 

都道府県

令和5年度

令和6年度

東京都

10.00%

9.98%(↓)

埼玉県

9.82%

9.78%(↓)

千葉県

9.87%

9.77%(↓)

福岡県

10.36%

10.35%(↓)

沖縄県

9.89%

9.52%(↓)

北海道

10.29%

10.21%(↓)

神奈川県

10.02%

10.02%(→)

大阪府

10.29%

10.34%(↑)

静岡県

9.75%

9.85%(↑)

愛知県

10.01%

10.02%(↑)

長野県

9.49%

9.55%(↑)

石川県

9.66%

9.94%(↑)

兵庫県

10.17%

10.18%(↑)

広島県

9.92%

9.95%(↑)

 

1 令和5年度・令和6年度の都道府県単位保険料率の比較

 

Q.なぜ都道府県ごとに保険料率が異なるの?

A.協会けんぽの健康保険料率は、都道府県ごとの年齢構成や所得水準の差等を調整した上で、当該都道府県の加入者1人当たりの医療費に基づいて算出されています。年齢構成の高い都道府県ほど保険料が高く、所得水準が高い地域ほど保険料が安くなる傾向にあります。

 

 

◆介護保険料率

40歳以上65歳未満の方(介護保険第2号被保険者)は、健康保険料と合わせて、介護保険料も納付します。介護保険料率は全国一律です。令和63月からの介護保険料率は「1.60%」となり、前年度の1.82%から少し下がりました。

 

◆インセンティブ制度

協会けんぽでは、「インセンティブ(報奨金)制度」が導入されています。これは各都道府県の加入者の健康への取組に応じて、インセンティブ(報奨金)を付与し、都道府県ごとの「健康保険料率」に反映させるものです。

 

具体的には、健康保険料率の中にインセンティブ制度用の財源0.01%を盛り込んだ上で、以下の5つの評価指標に応じて得点をつけ、その得点ランキングの上位15 支部(上位約30%)に報奨金を付与することによって保険料率を引き下げる仕組みになっています。

 

【評価指標】

@     特定健診等の実施率

A     特定保健指導の実施率

B     特定保健指導対象者の減少率

C     医療機関への受診勧奨基準において速やかに受診を要する者の医療機関受診率

D     後発医薬品の使用割合

 

当該年度の取組は、翌々年度の保険料率に反映させる仕組みとなります。

(例:令和6年度の取組は、令和8年度の保険料率に反映される。)

 

Q.インセンティブ制度の目的って?

A.「事業主及び加入者の行動変容を促すことにより、加入者が自ら予防・健康づくりに取り組むことで健康度の向上を図り、将来の医療費の適正化にも資するよう、保健事業の指標における支部間の実績の均てん化及び全体の底上げを図ること」が目的です。

健康づくりの取組等で、医療費の伸びを抑えることができれば、保険料率の伸びを抑えることができるかもしれません。

 

 

 

令和4年度実績の総得点ランキングは、以下の通りとなっています。比較的、地方のほうが健康への取り組みの意識が高い傾向があるのかもしれません。静岡県は22位でした。

※保険料率には年齢構成や所得水準も影響するため、インセンティブ制度の実績順位は、必ずしも保険料率の順位とは一致していません。

 

順位

都道府県

1

佐賀県

2

山形県

3

島根県

21

東京都

22

静岡県

29

愛知県

30

大阪府

45

埼玉県

46

北海道

47

高知県

 

2 インセンティブ制度の都道府県別実績順位

参考資料:全国健康保険協会「インセンティブ制度にかかる令和4年度実績について」

 

 

◆今後の見通し

少子高齢化、人口減少によって、医療費は今後さらに増えていくと見込まれています。そのような中で、将来にわたって健康保険制度を安定的に維持していくために、医療費適正化が求められています。私たち一人ひとりが健康への取組を行い、健康な生活を続けることが、医療費適正化に繋がります。「みらいく」では、今後も健康保険に関するニュースに注目していきたいと思います。

 


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