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作成日:2024/04/19
新卒退職者が続出する企業への悪影響とは

新卒退職希望者の退職代行サービスへの依頼件数が話題になっています。

退職代行サービスがX(旧Twitter)に4月15日にポストした退職代行依頼件数が以下の通り、この半月で678件となっています。

以前に比べ退職代行サービスの認知度はあがっているものの、実際にサービスを利用したことがあるのは2%という調査結果(出典:エン・ジャパン株式会社ユーザー対象「退職代行」についてのアンケート)もあるように今現在でも少数派であるとすれば、退職代行を利用しないまま新卒退職する人は相当な人数に達していることでしょう。今回はこの短い期間での新卒退職者を出してしまった事例をみていきます。

(出典:退職代行モーリス

新卒退職事例

 

事例1. 虚偽広告:社員寮の状況に関する虚偽広告

 A社では、採用時に「新しい社員寮」と案内していたものの、実際にはボロボロの一軒家で数人で共同生活をしなければならなかったことが判明し、採用条件と異なっていた。これは、労働基準法第18条の「賃金の支払」に違反する可能性があります。

 *賃金の支払: 労働基準法第18条では、労働者は労働の対価として賃金を受け取る権利があるとされています。社員寮の状況が採用時に説明されていたものと大きく異なる場合、それは労働条件の変更であり、賃金の減額につながる可能性があります。

*虚偽広告: 採用時に虚偽の情報を提供することは、労働者保護法第1条の「労働者の保護」に違反する可能性があります。


事例2. 不誠実な説明:休日や給与に関する不誠実な説明

 B社では、新入社員に対して、出勤直前になって休日や給与が決まっていないと説明された。これは、労働基準法第36条の「労働時間の制限」に違反する可能性があります。

 *労働時間の制限: 労働基準法第36条では、労働時間は1日8時間、1週40時間を超えてはいけません。出勤直前になって休日や給与が決まっていない場合、労働者は自分の労働時間を事前に把握することができず、労基法違反につながる可能性があります。

 *不誠実な説明: 採用時に虚偽の情報を提供することは、労働者保護法第1条の「労働者の保護」に違反する可能性があります。


事例3. パワハラ:新入社員に対するパワハラ

 C社では、上司から暴言や高圧的な態度をとられ、困ったときに相談できる相手がいないと感じた。これらの状況は、労働基準法第30条の「いじめ、嫌がらせの禁止」に違反する可能性があります。

 *いじめ、嫌がらせの禁止: 労働基準法第30条では、使用者は労働者に対して、いじめや嫌がらせをしてはならないとされています。新入社員に対する長時間労働、休日出勤、サービス残業、上司とのコミュニケーション不足、相談相手がいないなどの状況は、パワハラにあたる可能性があります。

新卒退職者が続出する企業への悪影響

近年、人口減少の影響を受け、採用活動が困難化している企業が増えているなか入社早々に多くの人が離職してしまうことは、社会全体にとっても優秀な人材の流出に繋がり大きな問題といえます。このような早期退職を招いた結果、企業の問題点が浮き彫りになります。
 
1. 採用コストの無駄
 採用活動、研修、人件費など、多額の費用が無駄になります。特に、人口減少時代においては、優秀な人材の獲得が非常に重要です。採用した人材がすぐに離職してしまうと、企業にとって大きな損失となります。
 
2. 企業イメージの悪化
 求人活動への悪影響が出ることが懸念されます。求職者の中には、早期離職が多い企業は労働環境が悪いと考える人もいるため、優秀な人材の獲得が困難になる可能性があります。
 
3. 従業員のモチベーション低下
 同僚が次々と離職していく状況は、残留社員にとって不安やストレスとなり、モチベーションの低下につなががる可能性があります。モチベーションが低下すると、生産性が低下したり、ミスが増えたりするなど、企業全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
 
4. 組織力の低下
 早期離職により、企業は貴重な人材やノウハウを失うことになります。特に、入社早々離職してしまう場合、その社員が持っていたスキルや知識を十分に活かすことができません。また、チームワークの崩壊にもつながり、組織全体の力が低下してしまう可能性があります。

5. 経営への悪影響
 業績悪化、企業存続の危機につながる可能性があります。人口減少時代においては、企業はより一層の人材育成と定着に力を入れる必要があります。
 
企業の持続的成長のために

事例でみてきた企業はコンプライアンスの観点からも社内の体制整備が急務といえますが、一般的な企業においても持続的成長のために人が集い、長く活躍できる環境づくりが大事になるため、以下のような取り組みをご参考ください。
 
✔ 採用から入社まで、一人ひとりに寄り添う
✔ 成長を実感できるキャリアパスを提示する
✔ 働きがいを感じられる職場環境を作る
✔ 充実した福利厚生を提供する
✔ 心身ともに健康に働ける環境を整える
✔ コミュニケーションを活性化し、互いを理解する
✔ 困ったときに相談できる体制を整備する
✔ 失敗を恐れずに挑戦できる環境を作る
✔ 貢献を実感できる仕事を提供する
 
人口減少時代において、企業はより一層の人材育成と定着に力を入れる必要があります。
みらいくでは、「ヒトの採用」から職場環境づくりに伴走しています。人事労務におけるお悩みはご相談ください。
 


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